花が好き。とにかく好き。
夜遅くまで種まきに没頭したり、小学校では園芸部長を務めた。
幼い頃から色とりどりの花が織り成す美しさに魅了され、現在は感動を起こすフラワーデザインやバルーンアートを作っている中三川さん。
しかし、自分が将来花の仕事に就くとは思っていなかったそうだ。
「今でこそ多種多様の花の専門学校が存在しますが、当時は世襲の影響が強く、自分の意志で好きなことを仕事にするのはむずかしかったんです。花は大好きだけど、将来花屋になるとはまったく考えられませんでしたよ。」
ある日、友人の結婚式で中三川さんにとっての転機が訪れる。
「装飾のバルーンを見た時、これだ!と確信するような啓示が有ったのです。それは新しいアート分野のひらめき...<今ある日本の花文化にバルーンを融合させたらどうか>と思ったのが、今の始まりです。 」
バルーンには、メッセージがプリントされていたり、色々な形、色、テクスチャーが有って、花を贈るシーンにはピッタリ。誕生日、結婚祝、送別会、母の日、開店祝、発表会 etc ... と様々に活用されている。特に、欧米諸国ではお見舞いやお悔やみにまで使われているそうだ。
「私の先生はアメリカ人で、もともと日本の文化にバルーンがあまり取り入れられていませんでしたので、その発想の豊かさに驚かされました。」
海外では風船はメジャーな文化だが、日本においては近年になってようやく広まってきたばかり。
「お客様がお花を買っていかれるときに「バルーンお付けしますか」と聞いても、みんな「???」でした。花を買いに来たのにバルーンだなんて何のことだか分からないし、もちろん不要だと断られ続けました。「バルーン」=風船ということに馴染みも無かったですし。始まりは「へんな花屋」でしたね(笑)」
フラワー&バルーンアートの存在は、昨今のインターネットの普及にともなって徐々に広まっていった。また、最初は疑問に思われていた「花×風船」も受け入れられるようになり、次第に需要も増えていった。
「ブライダルでかなり変わった装飾とブーケを手がけたんですが、後日それについてお客様が話しているのを偶然耳にしたのです。「すごく感動した、目を引いて素晴らしかった」と喜ばれていて、自分の目指したものは間違っていなかった、と実感することができました。これからも、そんな《人の記憶に残る》商品を作っていきたいと思います。」
フラワー&バルーンアートは、栃木県でもここ1~2年の間にますます活性化してきているようだ。その背景には、中三川さんの努力や苦労があった賜物だろう。
「好きな事を仕事にして、毎日楽しくワクワクできる人って世界中にどの位居るでしょうか?こんなに、オリジナリティあふれ、クリエイティブな仕事をさせていただけて幸せです。」
フラワー&バルーンアートは「個」があらわれるこの世界。
「色々な経験や人との出逢いで、感性がどんどん研ぎ澄まされていきます。だからこそ、バルーンアートには無限の可能性があるんです。」
そう語ってくれる中三川さんは、全国誌でもその名を連ねる実力の持ち主だ。ブライダルシーンや、デパート内での装飾はもちろん、夏に行われる宇都宮市の「みや祭り」でもバルーンによる装飾で反響を呼んだ。
クリエイターとして活躍する一方、講師としても活動を行っている。アート制作のデモンストレートを行ったり毎年行われるセミナーや、バルーンデコレーター達が集うイベント及びコンベンションに積極的に参加している。県外からも注目を集め、日本全国を飛び回っている。



「フラワー&バルーンアートは、結婚式や誕生日には特に人気。お客様に喜んでいただけることが私の活力になります。まさにこれから拡大していくこの新アートの魅力を、是非もっと多くの方に感じて頂きたいと思います。同じアートを愛する気持ちを共有する人同士では、みんな昔からの仲間であったような感覚を覚えます。だから、初対面でもすぐに友達になれちゃいます。」
フラワーアレンジメントやバルーンアートの面白さを、自身が運営するスクールで幅広い年代の方たち伝えている一方、オラクルカードやパワーストーンといった神秘的な分野にも意欲的だ。「悩みを払って元気になって、花と一緒にホッとなって...いろいろな事がよい方向に行ってほしいですね。」
そう語る中三川さんの笑顔の中に、お客様を想う優しさが伺えた。
2010.3.15 聞き手=松本恵美子 文=大塚恵美
中三川 恵美さん栃木を代表する〈花×バルーン〉アーティスト
・ アークフローラデザインスクール主宰
・ バルーンブライダルプロデューサー
・ フラワー装飾1級技能士 ・ 職業訓練指導員
・ 日本バルーン協会主宰の2000年度コンテスト
デリバリー部門優勝
・フラワー&バルーンショップ
アークフローラ/アークフローラモア 経営
中三川恵美さんへの連絡はこちらから。 電話:028-645-8783 (ark frola)